株式会社キョーワライブケア けやきハイツ
キョーワライブケア株式会社
ひだまり事業部マネージャー 沢井良仁 様
生活サポートチームリーダー
介護福祉士 湯浅夏海 様
《 事例のポイント 》
① 寝たきりや要介護度の重たい方々への、レク/イベントの難しさを痛感
② エブリ・プラスとの連携におけるアプローチから広がる様々なケアアクション
③ 業務負担軽減が求められるこの時代に「なくては困る」!介護レクサイトの可能性
───まずは、御社にて運営されております施設様の特徴をお伺いできますか?
沢井さん
はい、ナーシングホームを3ヶ所運営しております。
ここがけやきハイツ、他にくすのきハイツとひまわりハイツがあります。
最近は、経口摂取や車椅子移動が可能な方も受け入れおりますが、基本的には寝たきりや医療依存度の高い方をメインに受け入れさせていただいております。
看護体制の整った、医療に強い24時間のサービスをご提供していると共に、そうした状態・環境においてもQOL向上に向け、様々な取り組みを御社の力もお借りしながら実施しております。
───医療依存度・要介護度が高い方々へ、現在具体的にどの様なレクやアプローチを行なっていますか?
沢井さん
そうですね、御社を通じてご依頼させていただいているのは、全て各居室の巡回をするという実施方法が基本です。ドッグセラピー・バイオリン・ウクレレ・三味線・篠笛と、各ハイツで1回/月は何らかのレクが順番に開催されている状況です。
皆さんの反応も驚くばかりで、両手でわんちゃんを嬉しそうに撫でたりした時には、「そんなに両手が動くんだ!」「そんな表情をしてくれるんだ!」など、感動すら覚えましたね。演奏や歌関係のレクでも、一緒に声を出して歌ったり、当時のことを思い出しては、私たちにお話し下さったりと、感情表出や表情変化、自発性や回想など新しい一面や情報を知れることは、とても大きな意義があると感じています。
更に、湯浅がリーダーをしている「生活サポートチーム」を、今年度より新たに創設させていただきました。
これは通常ケア以外に、QOL向上の為のアプローチを、入居者様お一人ずつに実施する新しい専門業務となっております。御社のサービスから刺激を受け、「自分たちでも出来ることがある!」とチームでも意見を出し合い、皆様の為に少しずつ動き始めています。具体的には、湯浅よりご説明いたします。
湯浅さん
私自身、前職は介護老人保健施設にて勤務しており、入居者様の為に様々なケアを行なってきました。その知見・経験を活かしながら、私たちにも出来る様々なアクションを導入していこうと考えておりましたので、こうした素敵な取り組みに参加させて頂き嬉しく思っております。
具体的には、タッチケアとしても有名な、タクティールケアの研修を受けさせていただきました。これは、優しく触れることで心地良さや安心感、痛みの軽減などが期待出来るというタッチケアの一つとなり、こうして学んだことを現場に還元しています。更に、各ハイツでは他スタッフと浴衣の着付け実施など、少しずつですが時間を見つけながら生活サポートの強化を始めています。
───それは季節感もあり、とても素晴らしいですね。以前より、そうした取り組みをされてみえたのですか?
沢井さん
お恥ずかしいのですが、実は以前はあまりレクやイベントを開催することは少なかったです。
例え実施をしたとしても、季節感を感じられる館内・居室内の飾り付けやBGMを流すくらいで、ご家族様を巻き込む様なイベントなど含めて、なかなか開催出来ていませんでしたね。
原因はコロナもありましたが、状態的にレク実施が困難であったり、私たち職員にもナーシングホームでレク/イベントを行うという「概念」が弱かったのかもしれません。もちろん、建物としての構造や環境的にも、皆さんに集まっていただける広いスペースがたくさんある訳でもありませんでした。更に介護保険として、訪問介護・看護のサービスにおいて、業務として関われる時間・ケアが限定的だったりと、マンパワー含め様々な要因があったと感じております。
───なるほど、これは全国的な課題ですね。そこから現場が変わっていったきっかけは何でしたか?
沢井さん
3年くらい前でしょうか、前任であった弊社部長が、向さんにご相談を開始したのがきっかけですね。
「重度の方々にも、楽しんでもらいたい!喜んでもらいたい!」、そんな強い想いを共感できた御社との出会いが、本当に私たちにとっては心強かったです。「天井ばかり見ている時間を多くしてはいけない!」と、限られた条件・環境でも私たちに出来ることを増やしていこうというマインドに、御社のサービスを利用する中で職員みんなの意識が変わっていきました。本当に感謝しています。
───ありがとうございます。それでは次に、湯浅さんは「生活サポートチーム」のリーダーとして、どんな思いや意気込みで取り組んでみえますか?
湯浅さん
正直、私個人的には、介護老人保健施設で勤務している頃から、介護レクや季節イベントなどの大変さをずっと感じていたんです。
もちろん、楽しい業務の一つではあるのですが、やはり負担感というのは少なからず感じていました。企画・準備・買出し・実施・片付け・練習など、色々持ち回りの作業・業務がありましたね。夜勤帯だけでも、ナースコールなどの対応で走りっぱなしだったのに、更にそうした準備なども夜勤分担があったりと大変でした。
ここに入職して最初に驚いたのは、そもそもナーシングホームでレクを実施しているんだという新鮮さ。そしてエブリ・プラスさんと連携しているという新しいレクの提供方法でした。御社を通じて、ご依頼させていただいたプロの方々の専門性あるアプローチから、私たちも学ぶことが本当に多いと感じています。引き続き、是非来所していただきたいと考えています。
そして、私たち生活サポートチームもまた、入居者皆様のADL・QOL維持・向上に対して、お一人お一人に合わせた個別性の高い様々なアクションを起こして、引き続きハイツ全体で挑戦していきたいと考えています。
───現在も色々と弊社のサービスを通じて、レク講師に直接ご依頼をしていただいておりますが、使い心地は如何ですか?
沢井さん
そうですね、最初は解らない操作などもありましたが、向さんなどから丁寧に教えていただいたり、サイトの「はじめてガイド」や資料なども解りやすく、慣れていけばとても使いやすいと思いました。たくさんのジャンルやタグ、予算感などにて整理されており、検索しやすく料金は明朗。チラシもダウンロードするだけで、大変助かっています。
あと個人的には、何かレクやイベントを実施してみたいと思いついても、手配や準備などで時間が経過してしまって、入居者様のご希望を叶えてあげられないなどはあってはならないと考えています。御社のマッチングサイトでは、日程調整や正式依頼などの簡単な操作で、スピーディな開催が約束されますからね。本当に有難いと思っています。
───介護業界は人材確保など、より大変な時代に入ります。そうした中で、弊社のサービスは必要だと思われますか?
湯浅さん
「大切だと思います!」
本当に現場は人材不足で、レク/イベントをしてあげたくても企画から全て実施・運営するのは大変で、そうした重い業務負担の軽減に繋がるこのシステムは素晴らしいと思います。私たちだけではできないプロの方々にご依頼できる安心感も嬉しいです。
これから私は、個別レクに力を入れていきたいと思いますので、またレク講師や演者の皆さんと、サイト内のチャットでケアの意図や心身状態などを情報共有しながら進めていきたいと思います。
沢井さん
「絶対に必要だと思います、なくなったら困っちゃいますので…」
要介護度の高い方々に対して、現場職員だけで実施していくのは実働・運営的にも大変であり、上手くサイトを活用していくことは、業務効率化の観点からも重要です。更に、レク/イベントのアイデアや専門性などにおいても、御社と関わっていくことには大きな意義があると感じています。引き続き、どうぞ宜しくお願いいたします。
取材・撮影:株式会社エブリ・プラス 向宇希